週末の休日

 僕はいつも通りに目が覚めた。同時に、まだ冬の寒さが残っていると感じる。暖かさとベッドから別れ、イスにかけたままのカーディガンを手に取り羽織る。ビブラム
ワンッ!
 愛犬マイロの声がした。どうやら僕が起きたことに気付いたらしい。カーキ色のスリッパを履きリビングへと向かう。リビングへのドアを開けるとマイロは僕の足下にかけよった。マイロは前足で僕の足を何度も軽く押す。これは彼なりの感情表現で嬉しさを表すものだ。まったく、可愛い友だ。5 本 指 シューズ
「おはようマイロ。今、朝食を用意してやるからな… っと、その前に今日の天気はどうかな?」
 テラスへと続く大きな窓の前に立ち、セージグリーン色のカーテンを僕は開けた。
「やったなマイロ、お前の好きな快晴だぞ!」
 大きな窓を開けるとマイロはテラスへと元気よく飛び出した。正方形のテラスの真ん中には木製のテーブルとイス、ベンチがあり、マイロはその周りをぐるぐると回る。五本指 靴
「マイロ、あんまりはしゃぎすぎるなよ?」
 今日は風もなく雲もない。十三階もの高さにいると空の中にいるようだ。
「さて、朝食は何にするかな?」
 太陽との挨拶を終え、僕はキッチンへ向かう。マイロと亀のリッパー、僕と三人分の朝食を作らねばならない。キッチンにつき冷蔵庫を開けたものの、僕は腕組みをしたまま動かずにいた。ナイキ 通販
「何が残っているかな…」
 一通り残り物に目を通した結果、『残り物一掃サンド』を作ることにした。もちろんマイロとリッパーの朝食も似たような内容だ。マイロのは、買う時にびっくりした額の犬用高級缶詰、鳥のササミ、マイロの好きな春キャベツそれとミルク。リッパーのはリンゴとレタス… リッパーのは普段と変わらなくなってしまった。
「サンドに使えそうなのは…」MBT
 ブロックベーコンの残り四分の一、刺身の残りサーモン五切れ、チェダーチーズに卵、レタスとニンジン。
「おっ! キュウリも残ってた。サンドに使えるものはこんなもんか。じゃぁ手を洗って…」
 まずはサーモン。ボウルにサーモン、オリーブオイル、塩コショウ、バジル、イタリアンパセリ、レモン汁を入れて他の料理ができるまで放置。次にベーコンを適当なサイズにスライスする。それをバターをひいたフライパンでこんがり仕上げる。そのフライパンの油を使って目玉焼きを作る。ターンオーバーにして、厚みのある目玉焼きに仕上げる。ニンジンは固いので薄くスライス、キュウリは歯ごたえが残る程度の厚さにスライス、ついでにチーズもスライスとスライス三昧。レタスは手でちぎって洗った後、水をよく切っておく。MBT
「あとは、パンで挟んだら完成だ。あっ、マヨネーズとブラックペッパーも忘れずに挟まないと…」
 熱々のコーヒーを入れれば僕の分は完成する。
「んっ?」
 その時、足下のほうからハァハァという息づかいが聞こえてきた。目をやるとマイロが自分とリッパーの皿をくわえて座って待っていた。僕と目が合うとマイロは首をかしげてみせた。まったく、可愛い友だ。
「おっ、ありがとなマイロ」
 頭を撫でてやるとマイロは尻尾を振りながらキッチンを出て行った。僕は早速、二人の皿に朝食を盛り付けテラスへと向かった。そのテラスではマイロがきちんと座って待っていた。
「あっ、リッパーいつの間に……」
 どうやって柵に囲まれた自分のエリアから出てきているのかわからないが、リッパーは食事の時間になると、きまって外に出て歩き回っている。
「はいよ、お二人さん朝食だよ」
 皿を置いた瞬間、マイロはすごい勢いで食べ始めた。スローモーションではあるが、リッパーもマイロと同じような気持ちで食べているのだろう。Moncler
「よし」
 僕も自分の朝食をテラスへと運び、二人に混ざって食べ始めた。もちろんイスとテーブルを使って。
「ふぅー、食べたな…」
 『残り物一掃サンド』の奇跡に感動しつつ、ベンチに寝そべる。十時を過ぎ、太陽の光がより一層ここちよくなり、その光を布団がわりにして寝てしまった。
ガランゴーン ガランゴーン
 僕はその音で目を覚ました。遠くの広場の時計台の鐘の音だ。
「もうそんな時間か……」
 僕はすっと立ち、時計台のほうを眺める。きれいな街並みが続いている。そのとき、遠くの空が明るい紫色に一瞬光った。
「始まったか」
 僕は日向ぼっこをしていたリッパーを左手に抱え、テーブルの上に座った。
「マイロ、おいで」
 そしてマイロを右手で抱き寄せた。
「すごい威力だ…」
 美しかった景色は炎と土煙を上げながら消えていく。
「軍もかなわないはずさ」
 景色の崩壊は迫ってくる。
「やっぱり、逆らうべきじゃなかったんだよ…」
 崩壊はもう景色と呼べる位置ではない。地震のように世界が揺れだした。
「…………」ugg ブーツ 格安
 今日は週末の休日。しかし少しだけ字が違う。
「もう、目の前……」
そう、『終末の休日』なのだ。
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